読書.

この本読みました。

日系アメリカ人の著者がシリコンバレーで成功後、
ルーツである日本に移住して
沈みゆく日本を救う手立てを考えたというもの。

起業家として、IT技術者として日本で(世界でも)
かなり活躍しているようなのですが
そこで気付いた問題点は「日本にはチームがない」ということ。

人が集まった「グループ」はたくさんあるけど
「チーム」では無く、これは日本在住の他の外国人に話をしても
納得してもらえるんだそうです。

そしてチームとは何かというと
何かを解決したり生み出したりするために
みんなの目的意識がひとつになり行動していく集団、とのこと。

著者は大企業や国レベルでのことを言っているので
日本にチームが全く存在しないということではなく
大事なところで、また全体としてそういう意識が足りない、ということでしょう。

日本では官僚や大企業幹部はほとんどが一流大学の出身者であり
その人達は受験という完全なる個人戦での成功体験を持った人ばかり。
一方、アメリカでは学校教育レベルから「チームとして成果を出すこと」を重視するそうです。

確かに、みんな仲良くしましょうというのは子供の頃から言われているものの
それぞれの良いところを活かしつつ成果を出すという経験は
あまり無いかもしれません。

良いチームは、それぞれが自分の弱点を認識しつつ
それを補完する関係にあるというのも納得です。

同質の人が集まった組織は良い時は強いが
変化に弱く、変化が激しくなる今後は生き残れないとも。

チームというものに対する考え方の
根本的なところで多くの気付きがある本でした。

ちなみに、良いチームを作るためにはどうしたら良いかについては
触れられておらず、問題提起に留まっています。

適した問題提起ができれば半分以上は解決したも同じとのことで
そこがわかればなんとかできるでしょ、ということでしょうか。
とはいえ非常に有用な問題提起だと思いました。

広島ブログ

このブログeshima.info(えしまドットインフォ)は
ビジネスやマーケティング、IT活用の記事を書いています。
ブログ購読はこちらのページをご覧ください。


Comments are closed.