読書.

この本から。

自己決定・自己責任をすることが良いことだという風潮が
尊重されすぎではないかということについて。

日本は社会として成熟しているので各種社会システムが完備され
建前上では社会的弱者は国や市町村などの行政が
福祉として保護する仕組みができています。

そんなこともあり、「人に迷惑をかけない」ということが崇高なこととされ
「人から迷惑を受ける」ことを極端に嫌う傾向があります。
リスクは個人レベルで管理し、他者に干渉しないということですね。

社会システムが完備されていない昔は
自分たちでリスクを管理する必要がありました。

家族・親族の結びつきは強く、困った時に頼るのは当たり前。
怪我で動けなくなっても仕事を失っても
頼る先がたくさんあったということに。

しかし、現在では困ったときに頼る先は行政機関です。
それもでも国の景気が良い時にはなんとかなるし安心感もあったでしょう。

しかしそれも国力の衰退により今後どんどん不安定なものになることが目に見えていて
「困ったときは行政に駆け込めばなんとかなる」と思っている人は
少なくなってくるのではないでしょうか。

そうなると、現在元気に働いて暮らしている人でも
不安になってきます。
怪我や病気は誰にでも突然起こる可能性があるものですから。

社会に言葉にならない閉塞感が満ちている感覚がありますが
そういった不安から来ていると思います。

リスクというと、ウチの父親が町内活動を色々やる人なのですが
話を聞くと以前近所の老夫婦で体調が悪くなった方がいて
遠くに済む娘に助けを求めたものの時間がかかって大変だったということがあったとか。

それを聞いた父親が誰でもそれは起こりうることなので
遠くの親戚より近所の他人、ということでお互い困ったときに助け合うような
互助会を作ろうと動いたところ希望者が予想以上に集まったそうです。

やはりみんな不安は持っているんですね。
そしてそれを解消することができるのは人とのつながりであり、
そんな枠組みを求めているんでしょう。

人の価値観は時代の流れとともに変わります。

今までは「人に迷惑をかけない」というのが良しとされていたものが
今後は相互扶助集団がいろいろな形で登場してきて
「仲間内では迷惑は掛け合い、助けあうものだ」と変化することでしょう。

日本人の人間関係に対する常識の転換期かもしれません。

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