子供.

昨日に続いて寺子屋のお話。

この本から。

寺子屋では学問を学ぶと同時に
礼節などのしつけを学ぶことがかなり重要視されていたようです。

「礼儀なき子どもは読み書きを学ぶ資格なし」とのことで、
子どもにとって学ぶための最低限の条件だったんですね。

寺子屋を40年に渡って営んだ湯山文右衛門という方の塾則
「子供礼式之事」というのが残っていて
興味深かったので現代語の部分を引用します。

1.正座して畳に手をついて額をさげ心静かに一礼して来た順に着席しなさい。
1.来客があった時には煙草盆と茶を出し、皆一緒に一礼しなさい。
1.来客中は大声で素読しないようにしなさい。
1.十歳以下の子どもはお茶当番をしなくてよい。十一歳から勤めなさい。
1.素読を始めたら互いにおしゃべりしてはならない。
1.素読が終わったなら線香二本が燃え尽きるまで必ず復唱しなさい。
1.大便・小便を催した時はぞろぞろ行かないで一人ずつ行きなさい。
1.断りなしに教場から出てはならない
1.休業は三月三日から九月九日まで。昼休みは遠くへ行かず近所で行儀よく休憩しなさい。
1.友達は兄弟同様であるから仲良く互いに行儀を正し末々まで親しく付き合いなさい。
1.子供同士の喧嘩・口論は皆本人が悪いから起こるのであるから親はいちいち取り上げてはならない。
1.自分より素読の遅れた者に丁寧に親切に教えてあげなさい。
1.十歳から下の子どもに日に一度は手を取って書き方を教えてあげなさい。
1.お師匠さんと対面しないで帰る時は必ず挨拶してからにしなさい。家でも朝食・夕食の時は父母に向かって礼をしてから食事しなさい。
1.朝寝坊しないで起きたら手水で顔を洗いまずお天道様を拝みご先祖様を拝みなさい。
1.親類・縁者が訪ねて来た時は必ず応対しなさい。
1.手習いが終わったなら静かに墨をよく摺って落ち着いてから清書に向かいなさい。
1.清書が終わった者から一人ずつ提出して直しを受けなさい。
右のように毎日読み聞かせ必ず礼儀を嗜まなければならない。

これを見ていると当時の姿を想像してしまいます。
40年間で磨かれた塾則なんでしょうね。

良い師匠に付くことができれば
学問だけではなく礼儀を通して人間性も磨かれたことでしょう。
こういう場がこれからの子どもたちにも欲しいですね。

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