読書.

この本読みました。

政治についての基本的な話を
池上さんらしく非常にわかりやすく解説してくれています。
その辺り無知なので勉強になりました。

一番面白いと思ったのは官僚の天下りの仕組みです。

一般的に天下りというと、
役人が自分たちの個人的な利益のために無用な団体を作り
そこで高い給料を受け取るけしからん仕組みだと言われています。

しかし、天下りには悪い面ばかりではないとのこと。

官僚は入省した時は同期の数はたくさんいるものの
仕事ができる人だけが生き残り
上に行くほどどんどん他の団体に移籍していきます。

これがいわゆる天下りですね。
天下り先で高い給与を受け取った人だけにフォーカスすると
けしからんということになりますが、元の官僚組織にフォーカスするとどうなるか。

上に行くほど仕事ができ、実績もあるという
純粋なピラミッド型の組織ができあがります。

最上位の事務次官は同期の中で1人だけで、
他の同期はすべて他団体に移っているので
下手に派閥ができたりもしません。

激しい競争に生き残った優秀な人がトップに立ち
気を使う先輩も同期もいない中で
組織を動かしていきます。

これは組織としては最強レベルではないでしょうか。
こういう組織が国を動かしているとなると頼もしいです。

天下りを無くしてしまうと、この仕組が維持できなくなります。
仕事ができるわけでもない年長者が組織に残ることで
上の方での調整や根回しに時間がかかったりと無用な仕事が増えることになります。

また、生き残り競争に敗れて他団体に移ることになっても
高い給与がもらえるというセーフティネットがあることで
優秀な人が集まってくる事にもなります。

国を動かす重要な機関にとっては
天下りにかかるお金も必要な経費なのかもしれません。

広島ブログ

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