読書.

今日もこの本から。

この本で一番衝撃的だった内容です。

左腕の動きを24時間計測するセンサーを付けて
一定のデータを集め、それを分析した結果
不思議な計測結果が出ました。

1日の中の腕の動きの分布が
キレイにU分布になっていることです。

つまり、動きが少ない時間帯は長く、
動きが多い時間帯は短いこと。

それだけを聞くと当たり前に思うかもしれませんが
これがキレイな対数グラフの中に全て収まってしまいます。

一般的な感覚からすると、
日によってあまり動かない日もあれば
よく動き回る日もあり、それらはかなりバラバラな気がします。

しかし、統計をとると動きにはかなり規則性があり
そのルールに沿って人間が行動していることがわかりました。

仕事も性別も年齢も異なる人達が
みな一様に同じ動きをしているわけです。

このことから著者が導き出した結論が、

「人間は自分の時間の使い方を自分の意志では決めていない。」

ということです。

自分の行動は自分が決めているということが常識だと思いますが
そうではなく、一定のルールの中で動かされているだけということ。
これは驚きました。

計測した腕の動きで言えば、1分間に50回動く時間や60回動く時間などは
予算のような形で決まっており、
その範囲内でのみ消化していくということになります。

つまり、仕事や勉強のタスクをスケジューリングしても
1日が終わるころには予定通りに全く進まず
未消化のタスクが残るなどのよくあるパターンに関して。

「自分の意志の問題で達成できなかった」わけではなく
活動予算分布にマッチしない計画だったため
最初から実現できないスケジューリングだったということです。

逆に言えば、人間の行動は何かに支配されていると認識していれば
なんだか集中できない、手につかないといった時には
予算オーバーだときっぱり諦めて、別の動きをするタスクをした方が良いということ。

感覚や常識からは逸脱した内容ですが
データがそれを示しています。

試しに、「支配している何か」にしたがって
本能的な感覚に正直に行動をしてみることにします。

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