今日もこの本から。
人間にセンサーをつけてデータを計測し
役に立つ物を見つけるという研究の本。
この中で、「幸せ」もデータにより
定量化しようという部分について。
まずベースとなるのはポジティブ心理学から。
人間の幸せについて
幸せかどうかはまず50%は遺伝で決まってしまうという
身も蓋もない話があります。
生まれながらにして、半分の人は幸せになりやすく
もう半分の人は幸せになりにくいとのこと。
そして、良く言われる幸せになる条件としての
人間関係・お金・健康などの環境要因の影響は
なんとわずか10%ほどとのこと。
これも驚きではありますが、納得はできます。
多く稼ぐようになったりしても
すぐにそれが当たり前になっちゃいますもんね。
そして大切なのが、残りの40%について。
それは、日々の行動のちょっとした習慣や
行動の洗濯の仕方によるとのこと。
特に、自分から積極的に行動を起こしたかどうかで
幸福感は大きく左右されます。
そうなると、ちょっとした行動を変えることで
幸福感を高めることができる、ということから
本題のデータ化と分析につながります。
まず、分析に使うデータは名札型のセンサーを利用します。
社内をどう動いたかと、誰と面と向かって話をしているか、
その時の体の動きがデータとして保存されます。
実験はポジティブ心理学からの施策でグループを2つにわけ、
一方には週に1度10分程度時間を取り、今週あったことを3つ書き出します。
もう一方には、今週あった「よかったこと」を3つ。
5週間の実施の結果、「よかったこと」を書き出すようにしたグループは
質問紙による回答から幸福度と組織への帰属意識が高まると同時に
センサーでの計測結果、行動量が増えたことがわかりました。
それにより、幸福度と身体活動が強い相関があることがわかり、
幸福度はセンサーにより計測できることがわかりました。
一般的には幸せというのは個々で違うものであり計測不能というのが常識ですが
データが示した事実は「幸せになると動きが増える」という形で計測できるということ。
これは面白いです。
個人的には、実験の元になったポジティブ心理学の
「よかったことを毎週3つ書き出す」というのも
やってみたいと思いました。
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