この本から。
飲食チェーンらしからぬ、理系っぽい企業文化を持った
変わった会社というのをネットで目にして興味を持って読んでみました。
サイゼリアは広島にもあり、
「安いファミレス」くらいのイメージしかありませんでしたが
そこには理念と独特のスタイルがある非常にユニークなビジネスがありました。
まず理念の部分。
イタリアでは大衆食堂は「よそいきの外食」ではなく
日常食として頻繁に利用されているのだそうです。
そのため、味付けなどは特別に美味しいというより「飽きない」ことが大切。
また、普段使いできるようにリーズナブルである必要があります。
創業者を始め、みんながそれを目指しています。
なので、「競合が安値を出してきたので追随する」などは全く関係なしに
企業としての力量が着いてきたら理想に近づけるため値下げする、というサイクルを続け
安くて高品質(飽きない、普通に美味しい、健康的)を実現したとのこと。
「安くて美味しいものを出す」は誰もが考える王道ど真ん中ですが
それを実現させるのは一番難しいのでみんな他の手法に逃げていきます。
そこから逃げずに愚直に突き進むことで差別化できているとのことでした。
また、その難しい王道を突き進むために実践している手法が特徴的で
数値化し計測した上で具体的な改善策を考える、という科学的手法が染み付いているとのこと。
例えば、ある作業において肘を90度曲げる回数を数え
それが6回なら減らせないか工程を見直し4回にする、などの方法で
改善をひたすら続けていきます。
素材に関しても、ニーズに合う食材がないということになれば
広大な土地を購入にして開拓するところからスタートし、
味はもちろん物流や農作業の工程も考えた品種改良をしていくんだとか。
その結果、従業員の時間あたり生産性が
同業他社に較べて非常に高い体質になっているようです。
創業者の鶴の一声でスタートすることもあるらしく、
イタリアの高級生ハムを現地で食べた時、
担当者は提供は無理と考えたものの「399円で出せ」と実施が決定。
苦労しながらも調整を続け、
今では現地イタリアでも無理と思われる
一皿399円で高級生ハムを提供できているのだそうです。
理念に沿って、邁進することで
大きな価値を提供できているんですね。
行ってみたくなりました。
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