読書.

良い本発見

これは面白い本でした。社会起業家になる方法。冒頭に著者も書いてますが、ハウツー本ではありません。名前が中身を表してないのがもったない。

最初に簡単に、社会起業家ってなに?を説明した後は実際の社会起業家へのインタビュー記事で、それがこの本のメインです。強い想いを持って事業をやっている人の話なので熱くなります。情熱大陸とか好きな人は好きかも。実際に今同じ時代で頑張ってる人たちですからね。

そして最後に社会起業家への支援を行っている人へのインタビューがありますが、それが秀逸でした。ありきたりの説明や意見を言うのではなく、時代的にも場所的にも広い視点で社会起業家というものについての見識を語っています。いくつか関心したポイントを。

  • 社会起業家はイギリスの小さな政府政策をきっかけに民間が公益性の高いサービスをする必要性から生まれた
  • 目に見える貨幣的な利益を求める風潮が代わり人の役に立つことを求めるようになってきている
  • ネットによりボランタリー経済(人の役に立つために無償で動く)が広がり、それがリアルにまで浸透してきた
  • ボランタリー経済により社会起業家は見込み収益が低く通常の営利企業では立ち上げれない事業を運営できる
  • 今後は企業が社会起業家を「支援」するのではなく「提携」する方向に向かうだろう
  • 日本人は元々自分以外の人のためになることを大切にする文化があり、社会起業家精神は備わっている

物質的には豊かになっている今の時代、求められるのはこういった「社会のためになる活動をする機会」なのかもしれません。社会起業家を目指さなくても、こんな流れが世の中にあるんだというのを知るだけでもとても面白い本だと思います。

井村 幸治
広島ブログ

このブログeshima.info(えしまドットインフォ)は
ビジネスやマーケティング、IT活用の記事を書いています。
ブログ購読はこちらのページをご覧ください。


Comments are closed.