この本読みました。
著者のブログなどから大学・学校関係の文章を抜き出して編集した
エッセイのような形になっています。
気になったのが日本の子供の学力低下についての理由。
ゆとり教育が原因などと言われることが多いですが
本来 学力を高めようという時には学校の授業以外の勉強が大きく影響するわけなので
原因が他にあると。
それには大学の仕組みというのが大きな影響があります。
日本の大学は規制緩和により、新設校が増えて総数が急増しました。
既存の大学も新設校に学生を取られるばかりでは困るので
新しい学部を増やすなどして枠を増やし、学生の取り合いになりました。
しかし少子化の到来です。
大学の入学枠は増やしたのに入学する学生がどんどん減ります。
著者は人口に合わせたダウンサイジングを推奨しますが現実にできている大学はほぼないとか。
その結果、大学というものが非常に入りやすくなります。
昔ほど勉強しなくても良い大学に入れるんですね。
さらには良い大学に入ったからと言って就職できるとは限りません。
一流大学卒でも就職できない学生は多数出てきています。
もう、子供たちが必死になって勉強する理由が構造上なくなってしまったんですね。
また、学力を測る判断基準として利用されることの多い「偏差値」というのも罠があります。
偏差値の母体は同学年の子供たちです。
世代全体の学力が低下していくことは偏差値からは見抜くことができません。
過去の年代よりも全体的に学力が落ちていても目に見えにくいのです。
こうして、子供たちが学力を付ける環境がどんどんなくなっていきます。
このままじゃ日本は大ピンチですね。
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