読書.

NPOの本を借りました

図書館を活用してみようと貸出利用券を作りに行ったので、ついでに目に着いた本を5冊ほど借りてきました。その中の1冊。

日本を元気にするNPOのつくり方

最近NPOの活動を聞いたりすることが多いので興味を持ちました。サブタイトルの社会起業家をめざすあなたへってのも。

本の内容

NPOとはNon Profit Organizationの頭文字で、民間非営利組織を意味します。この本の著者の造語だそうです。著者の方は国会議員で、NPOに関連する法律の制定に関わった人です。

日本ではNPOというとボランティアの集まりというイメージが強いのですが、著者がお手本にしたアメリカのNPOでは行政からの支援はあるものの民間からの幅広い寄付(個人寄付で年間13兆円)や収益事業などにより事業として運営しています。それが大きな市場を形成しており、官でも民でもできなような事業を行うという社会の中で重要な役割を果たしています

また、アメリカではキリスト教の影響などで寄付を行う文化が強いことと、税制優遇措置などによりNPOが事業として運営できる土台ができています。それを日本でも目指したのですが、公益性の高い事業を独占的に行いたい官僚の抵抗によって税制優遇は一部のNPOに留まることに。ただ、2008年末に規制が緩むなど今もまだ変化を続けているとのこと。

文化的なことにおいては、寄付の文化は日本では小さいものの江戸時代の寺子屋などは無償で教育をする知識人が多く、月謝などではなくお礼や贈り物などでお返しをすることで成り立っていた文化があったんだとか。日本では受け入れられない、というわけではないという考えです。

新しい働き方

本の中でも紹介・提案されていたのですが、NPOで働くということが新しい働き方となる可能性があります。NPOは元々組織の成り立ちの時点から社 会の中で何かの役割を持って運営がされています。その中で働くことで、働く人それぞれが社会に対して高い意識を持ち、また具体的に貢献をしているという実感を持つことができると思います。

それは有給職員として働く場合もそうでしょうし、ボランティアスタッフや外部の協力者という形でもそうだと思います。

市民それぞれが可能な範囲で社会の役に立てる、その受け皿となるNPOがたくさん育てば良い世の中になりそうです。

身近なNPO

NPOに興味を持ったのは、近々NPOを設立しようとしている友人がいるということがあります。志が高く、社会に役に立つことをしようとしています。

ただ、行政などからの助成金だけに頼った形では助成金が打ち切られたら事業が成り立たなくなるというとてもリスクの高い形になってしまいます。そのため、単体で永続的に事業を行っていけるような形を模索しています。

ハードルは高いですが、ぜひ頑張ってもらいたい。私も専門であるインターネットやシステム開発の部分で微力ながらお手伝いさせてもらっています。

地域にちゃんと稼いで運営をしていけるNPOが1つでも増えれば、他の社会問題を事業として解決していきたいと思っている人の良いお手本になると思います。

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2 Responses to “これからの社会とNPO”

  1. アキ子

    こんにちは!

    わたしもちょうどいま「社会企業家のための NPO新公益法人Q&A」という本を読んでいます。

    著者も違うし、タイトルもビミョーに配置が違いますが、似ていておかしかったです。

    わたしとしては「一般社団法人」というNPOではないけど、公益法人で、設立が簡単!&なんか「公」っぽいかんむりなのにやや株式会社に近い組織・・のことを専門家として知りたいと思いました。

    NPOも含め、社会的なビジネスを志す人が、余計なことにとらわれずに本業に専念するために自分にできることがいくつかあるようだったので、(他から依頼があったこともあり)こっちの方面も得意となるよう がんばろうと思っていたところでした!

    • 江島

      >アキ子さん
      おぉ、偶然同じNPO関係の本を!
      この本で色々と勉強にはなったんですが
      これから法律とか状況とか変化が激しそうな分野ですね。
      数年後くらいになると思いますが、NPOをサポートするような事業とかもやってみたいと思いました。