この本から。
2002年と少し古い本ですが
企業や商品のブランド戦略を考える時に
役立つ本です。
ブランドも商品も育てていくことが
大切だとわかります。
その中で、ミツカンの「味ぽん」に関する
エピソードが面白かったのでご紹介。
味ぽんは、発売当初数年間ほとんど売れなかった。
特に「味付き鍋」になじんだ東日本では苦戦が続いた。
発展のきっかけは流通戦略。
もともとは醸造酢メーカーのため販売は酒屋だったが
アメリカを視察した社長がこれからの流通はスーパーマーケットと直感し
大量陳列の店頭プロモーションで成功。
ただ、鍋用調味料であることから冬場しか売れず
夏場は生産ラインが空くし
冬になっても交渉をしなおして売り場を確保する必要があるなど
非常に効率が悪いという問題があった。
それを解決するためには年間商品にする必要があり
夏場の売上確保が課題だった。
エリア別に調査を行うと夏場でも売上が落ちない地域があり
そこでは焼き肉・餃子・焼き魚・酢の物などに
醤油代わりに使っていることがわかった。
そこから「おろし焼き肉」などのキャンペーンで
鍋以外の需要を掘り起こして夏場にも売れる商品となり
効率は大幅改善された。
そして年間の世帯購入率が43%という
日本を代表する調味料ブランドになった。
このエピソードから、
ブランドを育てるには戦略と忍耐が重要だと
教えてもらいました。
また、単に買ってもらうだけではなく
バックエンドの事情も加味して
利用シーンを拡大させるということも必要なんですね。
まさにマーケティングの生み出した価値だと思いますが
これほどに大きなブランドを育てるまでになりたいです。
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